高梨兵左衛門本家 [ビューティフル]
キッコーマン煉瓦蔵の通りを隔て その前にある高梨兵左衛門本家
現在は上花輪歴史館として公開 その冠木門である
門は閉じられているが 開館は午前10時 まだ開館前である
冠木門(かぶきもん)とは 屋根がない木の戸のことで
支柱の上に横材を渡しただけのようなシンプルな形式の門
上世や中世の城門では多くがこの冠木門であったと 冠木とは
2本の支柱の上に横向きに掛ける木材のことであるという
シンプルな形式の門だが なかなか趣があり 貫禄がある
琴平神社神楽殿 [ビューティフル]
琴平神社の鳥居を抜けると手水舎 その左側に在るのが
この神楽殿である 神楽とは 神座(かむくら)に神を招き
神の力を招き鎮めることによって 生命力を高めようとする儀式
それを行う場所である 桁行一間梁間一間の正側面の床を張り出し
神楽殿も本殿と同様の屋根形式を持ち 擬宝珠(ぎぼし)高欄を
廻らして舞台とし 後方には控室を付けているという
向唐破風造の照り起り屋根を架け妻入とし
装飾用の兎毛通しに天狗面を彫刻し正面を飾る
内部は間仕切りに松羽目の鏡戸をたて 整った構えの神楽殿である
木造平屋建 銅板葺 建築面積14㎡ 大正9年(1920)
私邸の神社だが 見応えのある神社である
本殿と彫刻 説明板⓶ [ビューティフル]
本殿背面に描かれている3枚の彫刻である
説明板には 竜を頭にのせる仙人・弾琴の弁天と竜
そして神宮皇后三韓征伐とある
下総野田愛宕神社の本殿と彫刻の説明板には
透かし彫り彫刻群について の説明がある
1) 羽目板の彫刻 正面 桟唐戸(さんからど))x3 束側面
桟唐戸 天の岩戸の前で踊る天宇受売命・岩戸を開く手力雄命
西側面 桟唐戸 逃げる熊襲・草薙剣で熊襲を払う大和武尊
背面 竜を頭にのせる仙人・弾琴の弁天と竜・神宮皇后三韓征伐
2) 脇障子の彫刻(表)雲に滝中の鷲 束脇障子(裏)滝に竜
匹脇障子(表)牡丹に孔雀(裏)牡丹に唐獅子
3) 組物の彫刻 尾垂木 (下段) 獏(上段)竜 鼻 鳳凰
4) 腰羽目板の彫刻 東側面 展書の唐子・囲碁の唐子・弾琴夫人と唐子
西側面 相撲をとる唐子・魚取りをする唐子・獅子舞をする唐子
背面 軍鶏を籠に追いやる唐子 闘鶏を見る唐子・鶏に餌をやる唐子
5) 蹴込板の彫刻 6) 縁下組物の彫刻 持送 波に亀の籠彫(隅行は竜)
7) 向拝の彫刻 柱の懸鼻 獅子(正面向き)組物 竜
平成十六年三月三十日 千葉県指定有形文化財
下総野田愛宕神社氏子 資料 野田市教育委員会文化財
隠れた装飾 網代天井 [ビューティフル]
こちらは洗面所の隣に在る化粧室・更衣室 或いは浴室の
いずれかの天井 フォト上は網代天井である 網代とは
木や竹 草などの植物を細く薄く加工した物を材料として
縦横交互に編んだ物の総称で それを天井材としたもの
和風で柔らかく美しい なかなかお洒落なデザインである
これがそうなのかは不明だが 知られているのは
材料に「杉」を使い 「矢羽根」というという模様に編んだ
「杉柾矢羽根網代(すぎまさやばねあじろ)」であるという
フォト下は湯気を逃がす天井 様々な工夫がなされている
開閉式 ガラス障子戸 [ビューティフル]
こちらも奥に在る日本間 梅の間のガラス障子戸である
この日 この梅の間に続く三部屋が お花のお稽古に貸し出され
飾ってあった花の一部のフォトである この日は花と障子戸の
調和のとれた美しさに 気が付かなかったのだが
ご覧の通り 一部の障子部分は開閉式で ガラス窓になっており
外を望める工夫がされているのである
何気ない部分への拘りの遊びごころと 匠の技が
至る所に隠れている そんな旧茂木佐邸である
これは猫間障子というらしい 雪見障子は上半分が障子
下半分にガラスがはめ込まれた建具だが
その中で はめ込まれたガラスを覆うように上げ下げできる
または障子の一部を左右に開く仕組みのものを 猫間障子という
もうひとつの美しさ [ビューティフル]
これも見事だった彫刻のひとつで 本堂(祈願所)の手前の手水舎
その正面の貫の両端が 立派な彫物で飾られているのがこれで
川越大火で焼けていたらと思うと こうして観ることもない
もっとも 歴史に残る攻防や 東京大空襲などで
失われたものも数多いと思うが 歴史的に残るものも
誕生していることも確かである ブログは歴史の時間に浸る
棟瓦や屋根瓦の甍の波 [ビューティフル]
何気ない風景の中に美しさを感じることがある
この時目に入ったのは 本堂のこの屋根である
棟瓦や屋根瓦のことを 甍(いらか)と言うが 日本家屋にある
高くとがっている部分 家の上棟(うわむね) 家屋の背
屋根の頂上部分を指し 2020年「伝統建築工匠の技
:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」がユネスコ無形文化遺産
に登録され この中に「屋根瓦葺(本瓦葺)」が含まれる
「甍の波」と言うのは瓦葺きの屋根のことで 神社や寺院 農家など
古くからの日本建築に用いられているが 日本建築の凄さは
一般建築は別にしても 美しく仕上げることで
その精神は 他のもの造りにも共通していることである
日本家屋の閑寂で潤い [ビューティフル]
和室の室内である 和風の落ち着いた雰囲気を味わえるが
丸窓や和風のデザイン 独特な日本人の美意識である
日本の伝統の数寄屋造りは 侘と寂は日本人の持って生まれた
美的理念とでもいうものであり 隠居した山崎嘉七氏が求め
簡素のもつ美しさと 古びた味わいのあるこの空間
物静かで深い趣のなかで ひっそりと生活したのであろう
日本家屋は 閑寂で潤いのある自然美と共に過ごし
日本人の究極のこころ 精神に基づいていると思われるが
それを美しく表現できるのも また素晴らしいことである
「陶舗やまわ」の店頭 [ビューティフル]
蔵造りの街並みに面したウィンドーである
「陶舗やまわ」では この陶器店で陶芸作家の作品から
生活の中で潤いをもたらす普段使いの器まで幅広く取り揃え
のアクセスも抜群で 見世の前には大きな壺が目を引く
私もこの壺に魅かれて立ち寄り 構えてシャッターを
観光地であるが故に このお店が陶器屋とも思わずに
蔵造りの街並みのイメージに どっぷりと浸かっている
そんな感覚であった この店は瀬戸物屋として明治38年(1905)
東京の王子で創業し 大正9年(1920)に川越に出店したという
川越市は100年前 埼玉県で最初に市となった場所で
繁栄していて 川越に店を出したという
明治22年(1889)に成立した川越町は 明治26年(1893)3月17日に
発生した大火により 中心街のほとんどが焼失
その後 蔵造りの商家が建てられ 現在のがたが残っている
今から131年前のことである
ぺ
見世蔵の重量感 箱棟 [ビューティフル]
松崎家住宅のこの蔵造り建物の印象に 圧倒的な重量感を
与えているのが 厚い土壁と豪壮な屋根瓦で とくに屋根は最上部に
壁のような箱棟がそそり立ち 一層の迫力を醸し出している
箱棟(はこむね)とは 一般的には寺院等の棟で 芯の棟束や野棟等に
板を張ったものを言い 瓦関係では箱冠瓦を使用した棟のことを指す
箱棟は木製の箱状の芯に 漆喰などを塗り重ねて作られていて
屋根を最上部で支える棟木の保護のためにある
川越の蔵造りの箱棟は 本来の機能のほか箱棟そのものの装飾性が
高くなっていて 過剰なほど巨大な箱棟が並んでいる様は壮観であるという
サラセン風ルネサンス様式 [ビューティフル]
ルネサンス様式建築 サラセン風のこの建物 サラセン模様とは
サラセンは 古代ローマ人がシリア付近のアラブ人に用いた呼称で
のちにイスラム教徒の総称として用いられた サラセン模様は
イスラム風のデザインで モスク調とも呼ばれ 中世初期に
イスラム教徒であるサラセン人が征服した 西は北アフリカ沿岸から
イベリア半島まで 東は中央アジアからインドまで それぞれの地の
文化を取り入れアレンジした模様を生み出している
いわゆる中近東風の模様 蔓や草花などの植物モチーフが
からみ合い 反復して空間を埋めるような幾何学的装飾模様である
フォトのゼブラ模様の付け柱やアーチ部分 タイルに
グレーの縞が入るサラセン風の明るいデザインである
金物商の宮岡家住宅 [ビューティフル]
こちらは「時の鐘」の前に在る「鐘つき通り」を
蔵造りの街並みの通りに出て来た所に建つ宮岡家住宅である
宮岡家は 天保の初めに宮岡正兵衛が金物商を営み 屋号を
「町勘(まちかん)」と号して 現在まで商いを続けている老舗商家
現在の建物は 間口が狭く 奥行が長い短冊状の敷地に
店蔵 住居部分 商品蔵 庭が奥に続く配置構成であるという
通りに面する店蔵が 敷地間口一杯に建てられて 少し窮屈な印象を
与えているが 隣接する建物に比べて1~2階とも階高が一段と
高くなっていて 両隣の建物を圧倒しているように見える
豪壮華麗な本殿彫刻 [ビューティフル]
創建以来1500年を超える川越氷川神社
拝殿奥の本殿である 長禄元年(1457) 扇谷上杉家の
家宰太田道真・道灌が川越城を築城するにおよび 当社を篤く崇敬し
「老いらくの身をつみてこそ武蔵野の 草にいつまで残る白雪」
との和歌を献納している 境内には 太田道灌手植えの矢竹がある
本殿は川越城主川越城主松平斉典を筆頭とし 同社氏子の寄進により
天保13年(1842)に起工され 五カ年の歳月を要して建立されたもの
間口13尺5寸(4.08m)・奥行8尺2寸(2.48m)の三間社・入母屋造で
前面に千鳥破風及び軒唐破風の向拝を付した 銅瓦ぶきの小建築だが
このように彫刻がすばらしく 名工 嶋村源蔵・飯田岩次郎が
7年の歳月をかけて彫りあげたもの 50種におよぶ地彫が施され
その間江戸彫と称す精巧な彫刻を充填し 十ヶ町の山車から取材した彫刻や
浮世絵の影響をうけた波は豪壮華麗で これらの彫刻は
それぞれ川越氷川祭で繰り出される山車と密接に関わっているという
繊細な部屋の装飾 [ビューティフル]
廊下がぐるりと巡り なかなか広いスペースである
観覧は自由に行動が出来 オープンな部屋のなかを覗くと
落ち着いた雰囲気 部屋を仕切る板戸に描かれている木々の絵や
採光 通風 装飾の目的のために天井と鴨居との間に設けられた
欄間のデザインも 他では観られない繊細な造りである
ふと 自分の心が大きな夢のなかへと入ったかのように時が流れる
今はもう 誰も存在しない人の築いた歴史の遺構を こうして
味わうのが不思議のなかにも 理解できるような気がするのである
移築の庫裏の玄関 [ビューティフル]
庫裏(くり)の玄関だが 拝観の入口(受付)とは別である
本堂(慈恵堂)より渡り廊下でつながれている庫裏は
客殿 書院と同様 江戸城紅葉山(皇居)の別殿を
移築したもので 桁行けたゆき10間 梁間はりま4間の母屋
裄行東4間 西3間 梁間3間の食堂 それにこのように
玄関及び広間が付いている 母屋は一端は入母屋造り
他の端が寄棟造りになっていて 食堂は一端が寄棟造り
他の端は母屋につながり すべて栩葺とちぶき形銅板葺
母屋には一部に 中2階があるという
E657系 特急ひたち [ビューティフル]
JR松戸駅を通過する特急ひたち(orときわ)である
2012年3月にデビューした 形式 E657系 最高速度 130km/hで
運行区間は 品川・東京・上野⇔水戸・いわき・仙台でり/div>
「ひたち」:品川駅・上野駅~いわき駅・仙台駅間を運行する速達タイプで
所要時間は 品川~仙台 約4時間40分
「ときわ」:品川駅・上野駅~土浦駅・勝田駅・高萩駅間を運行する停車タイプ
E657系は外装及びインテリアデザインには
偕楽園の梅など沿線にちなんだ配色 柄を採用し
和のテイストとモダンさを兼ね備えた空間を演出している
オープンな日本家屋 [ビューティフル]
こちらは表座敷棟 西側に当たる
明り取りの窓が 落ち着いた世界を演出し
実用的な側面も見せている 未だ冷暖房機など
なかった時代の 日本家屋の構造が取って解る
貴重な建物であり ほぼ当時のままで残されていて
自由に観覧できることが嬉しく思える
館内はほとんどの場所が撮影可能でオープン
当時の日本家屋を堪能し フォトに残すことが可能である
部屋の造りも このようにオープンである
離座敷棟の欄間飾り [ビューティフル]
離座敷棟には蝶と竹と雀の欄間がある
次の間と茶の間の間に在る欄間をかたどっているのは
竹と雀で これは秋庭の実家・萬里小路家の家紋であり
「竹に雀」の家紋は 家紋生命力の強い竹と雀の組み合せで
子孫繁栄の縁起が良いものとして知られている
次の間と座敷の境の欄間は蝶をかたどったもの
釘隠しには四葉葵が使用されている
秋庭(万里小路睦子=までのこうじちかこ)は書が巧みで
この部屋では和歌を嗜んでいたらしく
また 雅楽や雅楽の流れを汲む近代に作られた神楽などで
使う管楽器の1つ 篳篥(ヒチリキ)も嗜んでいたらしい
そんなイメージが浮かぶ 知的で女性的な装飾である
奥座敷棟 円窓床 [ビューティフル]
丸窓から臨む景色である 床の間にある丸窓は
床の間の壁に開けた丸い窓のことで 円窓床(えんそうどこ)と
言い 床の間の形式の一つで 明かり取りと景観のためのもの
通常は障子がつけられていて 左側には障子の一部が覗いている
円窓床は「円相床」とも書き 「丸窓床」(まるまどどこ)ともいう
円窓には 書院風の柳格子の建具を入れたものが入り
このような円窓を特に日の出棚 または朧棚と呼ぶことがある
この円窓は西側に向いており この円窓から富士山が
見られたと思われ 想像するとワクワクである
四つ葉葵の釘隠し [ビューティフル]
こちらは葵の葉を四枚組み合わせた釘隠しである
柱の間の壁面にある装飾の横木である長押(なげし)は
最上級の資材が使用され 葵の紋の釘隠しが
一段と目に留まる そのような光景は戸定邸の
至る所に観られ さりげない形で品格を増している
この部屋を流れて行く風も 現代とは違う
そんな感じがしてくるのである
菖蒲田畦道に屈む [ビューティフル]
花菖蒲たちである このような形で咲いているのは
短い時間のことであり ひとつづつ萎んで行き
公園を管理する人に 摘み取られてゆく このように
美しさを保っているのは 管理する人たちにより
保たれていると 散歩をしていて思うことである
出来るならば 私も腰まである長靴をはいて花を摘み
その傍ら 菖蒲田の中からフォトを撮りたいと思うのだが
それは邪道というものであり 無理な話である
オオフウチョウ [ビューティフル]
今回の展示は 鳥類の色彩や羽毛の多様性とその生物学的
意味を知り それにインスパイアされた人間のデザイン
そして人間の想像を超える進化の妙を体験できる場とすることが
狙いであり 展示の命名のモチーフとなったオオフウチョウ
(極楽鳥)に注目 極楽という名はその姿にふさわしいものだが
そこには歴史や伝説 保護という側面も秘められているという
今まで見たことのない 鳥の美しさである
鳥の帽子ピン [ビューティフル]
伝メゾン・ルヴナ 鳥の帽子ピン
ルビー ダイヤモンド エメラルド 金に銀
毎秒数十回も羽ばたきして空中にとどまるハチドリ
小さな体に秘められた躍動感 ラケットハチドリの
尾羽が震えるさまを写すのに使われたのも
「アン・トランブラン」という技法 ワイヤーを巻いたバネを使い
ジュエリーを揺らして輝きを増す
ジュエリーに取り込むために様々な工夫がなされた
飛躍のブローチ [ビューティフル]
特別展示『極楽鳥』は鳥類の色彩や羽毛の多様性と
その生物学的意味を知り それにインスパイアされた
人間のデザイン そして人間の想像を超える
進化の妙を体験できる場とすることが狙いであるという
特に 自然科学的視点の一つとして 展示の命名の
モチーフとなったオオフウチョウ(極楽鳥)に注目
極楽という名はその姿にふさわしいものだが
そこには歴史や伝説 そして保護という側面も秘められているという
ショーメ 鳥のブローチ 19世紀
/ゴールド シルバー ダイヤモンド ルビー エメラルド
鳥たちのクリップ [ビューティフル]
鳥の二つのクリップ
ヴァン クリーフ&アーペル 鳥のクリップ(右側)
1946年 プラチナ イエローゴールド
ルビー サファイア ダイヤモンド
ヴァン クリーフ&アーペル 二羽の鳥のクリップ(左側)
1945年 イエローゴールド ローズゴールド ルビー
サファイア ダイヤモンド
ヴァン クリーフ&アーペル所蔵